1981年三重県生まれ。妻と子供三人の五人家族。人口31万人の四日市市内で唯一のきゅうり専門農園「しなやかファーム」を2017年に開業。「生産者と消費者の壁を壊す」というテーマを掲げ、業種や常識にとらわれない挑戦を続けている。人生のミッションは家族を豊かにする、人を感化する。趣味はカメラ。マイナビ農業アワード2019優秀賞|ニックネーム“しなやん”の語源は「しなやか」と「三重弁(○○やん)を掛け合わせたもの。近所に「阿部」の名前が多いことから、日本中から見ても自分をすぐに特定し、簡単に覚えてもらえるように名付けた。
農家になったキッカケ
実家が兼業農家で農業は身近なものだっだが、祖父母や両親が農作業している姿に全く関心が無かっただけでなく「田舎には何もない」というマイナスイメージも手伝って畑のある生活を常に敬遠していた。
環境を変えたいと高校卒業後は大学進学と同時に名古屋で一人暮らしを始める。しかし特にやりたい事があったわけではなかったため、お金と時間の無駄を感じて大学二年で中退、フリーターに。初めての就職先は広告代理店の営業職。かなり過酷な労働環境だったが、働くことの大変さ・やりがいなど現在の基礎となる大切な事を学んだ。
社会に出て様々な仕事を経験した後、前職はエステサロンの経営に携わる。そこで「女性、男性問わず美しい人になるためには食べ物が最も大切だ」という大きな気付きを得ることで、食の原点を作る農家としての生き方に強い関心を持つようになる。当初は農業に対して嫌悪感を抱いていたため、この時に感じたギャップは衝撃的だった。
農業について本格的に調べ始め「自分も0から1を生み出してみたい」という気持ちが高まってきたころ仕事のトラブルで生活を取り巻く環境が一変し、様々なものを失ってしまう。しかし追い詰められたことで逆に「家族を幸せにする」「人の役に立つ」という人生の目的が鮮明に見えてきた。この2つを叶える方法として自分と農業の繋がりは必然のように感じられ、当時の仕事や家を手放し、導かれるように地元に戻って農業の世界に入った。
これまでは嫌いだった農業を改めて見つめたらとても素晴らしく尊いものだった。農家は私たちの「命となる食」を生み出しているのにも関わらず、消費者との間に大きな隔たりがある。
自分がかつてそうだったように、多くの方が失っている価値観を農家として直接伝えていきたいと「生産者と消費者の壁を壊す」を農業のテーマに掲げ、業界の常識にとらわれない独自の活動を行っている。
栽培品目をきゅうりにしたのは地元の四日市市できゅうり農家が誰一人居らず、自分がそこに名乗りを上げればすぐに1番が穫れる。きゅうりは食卓に欠かせない野菜だが、消費者は産地・品種・ブランド・生産者など違いへの関心も低い。しなやかファームがその中の新たなポジションを作ることができれば、自分の想いがより伝わりやすい環境が生まれると思ったから。
自らの肩書を名乗る「百姓」とは農民ではなく百の姓を持つ者。つまり農業は手段の一つでありどんな自分にでも変化できるという解釈をしており、生き方の指針にもなっている。

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メディア実績
講演/セミナー


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毎週配信しているPodcast(インターネットラジオ)番組。同じ四日市で活動している仲間と共に、様々な挑戦に向けてのリアルをお届けしています。タイトルの由来はパーソナリティそれぞれの行動が採れたての具材となり、おみそしるのような熱い栄養を届けたい、という想いから。スマホから無料で聞けます。