きゅうりの成長を定点観測で追いかけています|第6期しなやかきゅうり

2017年からきゅうり専業農家としてスタートし、農家になってから初めてきゅうりを作った僕が少しでもきゅうりの事を理解できるようにと始めたことがあります。それが「定点観測」です。

しなやかきゅうりの作型は一年に二回植え替えを行うので、今年2020年はじめは第6期を迎えていますが今回ももちろん実施中。今回のブログではその定点観測をどんな風に記録しているかをご紹介します。

きゅうりの撮影が毎朝の仕事はじめ

第6期のきゅうり苗|品種「兼備(かねそなえ)1号」

朝出勤してビニールハウスに入ったらまず最初にやることが定点観測のための撮影です。苗を植えた際にひとつ選定し、撮影ポイントはできるだけ同じ場所・同じ角度になるように固定。

狙いを定めて…

パシャ!!!

っとこんな感じ。最初の苗は大体20cmくらいなので、分かりやすいよう比較できるものを置くようにしてます。近くにあるものを適当に置いちゃうことがほとんどですが、今回は油性ペンのマッキーを選びました。

ちなみに記念すべき第1期の最初に撮影したツイートはこちら。

あぁ、懐かしい…  というか、今見たらこの時の苗、到着時点でめちゃデカイな!土ボコボコやし!どちらも良い状態ではないけど当時は無知すぎて気付いていないパターン…。無知は罪や…笑

ミラーレス一眼を手に入れて熱が入る

FUJIFILM X-pro2/XF35F1.4 R

最初はカメラを持っていなかったのでiPhoneで撮影していたんですが、2018年末にミラーレス一眼を購入。定点観測用に準備したわけではありませんでしたが、それから農作業風景や作物を撮るのが楽しくて楽しくて。

結果、2018年前半の第4期からの定点観測は画質が格段に上がり、更には画角にこだわり始めたりと、なんだか自分の技術も定点観測されているかのような気にもなりますが、僕もきゅうりと共に成長しております。(←何の話やねん)

定点観測のゴールはきゅうりの収穫

しなやか定点観測|第3期の初収穫きゅうり

定点観測は一つの樹からきゅうりが収穫できるまでを追いかけていきます。収穫できるまでの期間は時期によって違いますが、2月に苗を植えると→3月下旬に収穫、9月に苗を植えると→同9月の下旬に収穫、といった感じです。秋に植えたら1ヶ月も経たないうちに収穫できるなんて驚きですよね…

そんな定点観測。見どころはもちろん「収穫シーン」ではありますが、せっかくなので他の見どころを2つご紹介します!

きゅうりの赤ちゃん誕生!

見てください!可愛くないですか!

これがきゅうりの赤ちゃんです。この顔が見えると「ついに収穫ラッシュが目の前に迫ってきているのか…(ゴクリ)」と緊張感が走るのですが、この赤ちゃんからの成長もアップで撮影して成長を追いかけていきます。

きゅうりの開花宣言!

きゅうりにお花が咲くって知っていましたか?

赤ちゃんから大きくなっていく過程でこのように黄色いお花を咲かせてくれるんです。雌花と雄花があって、きゅうりができるのは雌花のみ。単為結果といって受粉せずに果実が生まれてきます。

きゅうり農家の豆知識

きゅうりの花言葉は「洒落」。洒落とは「ふるまいなどがさっぱりしていて執着しない/気が利いている」という意味があります。きゅうりの花はパッと咲いてすぐ散って、きゅうりを実らせる。そんなきゅうりの事を表して付けられたと言われています。そしてこの洒落たお花、匂いを嗅ぐとバニラの香りがするんです!チャンスがあればぜひ一度やってみてください。

時にはこんな失態も…

ほんと僕ってポンコツなんです…。今回はちゃんと印付けるから大丈夫!…なはず!

一緒に成長を見守ってください

きゅうり栽培といっても、地域や農家によって作り方は様々。僕は近くにきゅうり農家さんがいないので近くの友達に聞いたり、本を読んだりして自分なりのスタイルを作っています。中でも実践によるトライアンドエラーが多くの割合を占めていて、その過程を発信すると「こうやった方がいいですよ」とアドバイスを頂けることも多く、いつも本当に感謝しています。

この定点観測を初めてから「毎日の楽しみです」とお声を頂くこともあり、沢山の人に見守っていただきながらきゅうりを育てることができるって幸せなことだなと感じています。

これは何の根拠もないんですが、今期のしなやかきゅうりは過去最高に美味しくなると思っているんですよね。なんだか毎日の農作業が楽しいしワクワクするんです。もちろん今までが違ったかと言われたら決してそんなことはないんですけど、不思議な感覚があって。

そんなきゅうり農家が毎日発信している定点観測、よかったら覗いてみてください。

参考 しなやか定点観測を見るしなやん|百姓 Twitter